衝突事故による京急線の運転見合わせは、家路につく人らも直撃した。横浜、川崎、上大岡の各駅では、振り替え輸送を行うJRや横浜市営地下鉄ブルーライン、臨時バスを利用する客で混雑した。振り替え輸送の利用方法が分からず、乗客が京急線の駅員に詰め寄る場面も見られた。
京急線の横浜駅中央改札では、駅員が拡声器を使い、事故で京急川崎-上大岡間が運転を見合わせていることを説明。「明日夕方の運転再開を目指しています」と声を張り上げた。
市営地下鉄横浜駅では午後6時過ぎには、上大岡方面に向かう客が長蛇の列を作り、警察官らがロープで規制した。
市営地下鉄で通勤している男性会社員(27)は「明日朝のラッシュでさらに混雑するのは困る。早く復旧してほしい」といら立ちを隠せない様子。「最近、県内で電車事故が多いので不安。安全対策をしっかり見直してほしい」と鉄道事業者に注文を付けた。
京急川崎駅では、駅員がJRへの振り替えを誘導。都内の高校から横浜の自宅に帰る途中の男子生徒(17)は「親も京急をよく使うので、事故は怖い」と硬い表情で話し、家路を急いだ。
上大岡駅では、京急が代行バスを10~数十分間隔で運行。臨時停留所にも列ができた。通勤で京急を利用している女性会社員(25)は「今後、1両目に乗るのが怖くなった。職場までは京急がないと行けない。代行バスがまた運行されると聞いたが、明日の出勤はどうしたらいいのか」と不安げな表情を見せた。
市交通局は市営地下鉄ブルーラインでの振り替え輸送を受託するとともに、地下鉄の横浜駅と上大岡駅の職員を倍増し、帰宅客に対応。京急線全線で運転が再開されるまで、態勢を強化する。
神奈川新聞社
【関連記事】
Source : 国内 – Yahoo!ニュース